警察学校への入校を控えている方や、警察官採用試験の面接を準備している方にとって、警察学校の髪型に関する規定は非常に気になる点ではないでしょうか。
どのような髪型が適切なのか、髪の長さや髪染めはどこまでが許されるのか、具体的なルールが分からず不安に思うかもしれません。
この警察学校の髪型規定は、男子と女子で異なり、ロングヘアの場合の扱いについても細かい決まりがあります。基本的に個人の自由はなく、警視庁の警察学校の髪型も全国的に厳しい基準で統一されています。特に警察学校の女子は厳しい規則が多く、髪型だけでなく女性のムダ毛処理といった身だしなみ全般に注意を払う必要があります。
また、警察官の面接でツーブロックのようなスタイルが許されるのか、あるいはパーマやマッシュ、センター分けがどう判断されるのかも知っておきたいところです。
この記事では、美容室でのオーダー方法や、髪型を維持するためのおすすめアイテムまで、警察学校の髪型に関するあらゆる疑問に答えていきます。
結論!警察学校における髪型
項目 | 詳細 |
共通の規定 | 清潔感と品位のある髪型が絶対条件。髪色は黒色が基本で、染髪は原則禁止。 |
男子の髪型 | ・耳や眉毛、制服の襟に髪がかからない短髪が必須。<br>・「スポーツ刈り」やそれに近いベリーショートが一般的。 |
女子の髪型 | 【ロングヘア】<br>・制服の襟につかないよう、低い位置でお団子にする。<br>・お団子には黒色のネットを使い、黒色のアメリカピンやUピンで固定する。<br>・前髪は目にかからない長さ。<br><br>【ショート・ボブ】<br>・制服の襟にかからない長さが求められる。<br>・髪が顔にかからないよう、ピンで留めるなどの工夫が必要。 |
髪飾り | 男女ともに整髪料は使用可能だが、無香料で光沢の少ないものが望ましい。女子のヘアピンやゴム、ネットは全て黒色で装飾のないシンプルなものに限られる。 |
禁止される髪型 | ・ツーブロック、パーマ、マッシュ、センター分け、アシメトリーなど、流行の髪型は禁止。<br>・染髪、脱色も一切認められない。(地毛が明るい場合は黒染めを指示されることも) |
面接時の髪型 | 警察学校の規定に準じた、清潔感のある髪型が望ましい。ツーブロックなど、個性的な髪型は避けるべきとされる。 |
その他(身だしなみ) | ・女子は化粧やネイル、アクセサリーが厳しく制限される。<br>・ムダ毛処理など、髪型以外にも全体の清潔感を保つことが求められる。 |
警察学校での髪型の基本|男女別の規定を解説

- 警察学校における髪型規定のポイント
- 男子生徒に求められる髪型の基準
- 女子生徒の髪の長さとスタイルの規定
- 髪染めは自由?カラーリングのルール
- 禁止されるパーマ・マッシュ・センター分け
警察学校における髪型規定のポイント
警察学校での髪型は、警察官としてふさわしい「品位と清潔感」が最も重視されます。これは、都心部や地方の警察学校を問わず、全国共通の基本的な考え方です。
なぜなら、警察官は国民の模範となる存在であり、その卵である警察学校の生徒にも同様の高い規律が求められるからです。規律正しく、かつ公務に支障が出ない機能的なスタイルであることが、全ての髪型ルールの根底にあります。
具体的には、男女ともに過度な整髪料の使用を避け、自然な見た目を保つことが大切です。また、定期的な頭髪検査が実施され、規定に違反している場合は厳しく指導されるため、常日頃から身だしなみには細心の注意を払う必要があります。
ただし、下記記事のように近年では時代に合わせて規律も変化していることも事実です。
警察学校で校則の見直し進む スマホや髪型、バーベキューも“時代に合わせて” 若手警察官のリアル
TBS NEWS
男子生徒に求められる髪型の基準
男子生徒の髪型は、「短髪」であることが絶対の基準となります。清潔感を第一に、活動の邪魔にならない、すっきりとした印象を与えるスタイルが求められます。
この理由は、厳しい訓練や団体生活において、髪の手入れに時間をかけることが難しく、常に衛生的な状態を保つ必要があるためです。また、制帽を正しく着用する上でも、短い髪型が適しています。
具体的には、以下の3つのポイントを満たす必要があります。
- 耳に髪がかからないこと
- 眉毛に前髪がかからないこと
- 制服の襟に髪の毛の先がつかないこと
これらの基準を満たす髪型として、一般的には「スポーツ刈り」やそれに近いベリーショートスタイルにする生徒がほとんどです。個性を主張する髪型は一切認められない環境だと考えておきましょう。
女子生徒の髪の長さとスタイルの規定
女子生徒の髪型も、男子生徒と同様に清潔感と機能性が重視されますが、髪の長さに応じて規定が異なります。
長い髪が訓練の妨げになったり、勤務中に相手に掴まれたりする危険性をなくすことが、規定の主な目的です。ショートヘアの場合も、顔に髪がかかって活動の妨げにならないように配慮が求められます。
ショートヘア・ボブの場合
髪が制服の襟にかからない長さが基準です。前髪は眉毛にかからないように切りそろえるか、横に流して黒色のシンプルなピンで留めます。耳が完全に見えるように、サイドの髪もピンでしっかりと固定することが大切です。
ロングヘアの場合
肩を超えて襟にかかる長さの髪は、一つにまとめる必要があります。結ぶ位置は、制帽の着用に影響が出ないよう、うなじ付近の低い位置でなければなりません。まとめた毛先は、黒色のシニヨンネットを使ってお団子にし、黒色のアメリカピンやUピンで崩れないようにしっかりと固定します。お辞儀をした際に、前髪や横の毛が落ちてこないスタイルを維持することがポイントになります。
髪染めは自由?カラーリングのルール
警察学校において、髪を染める自由は一切ありません。髪色は自然な「黒色」であることが厳格に定められています。
警察官は公務員として、国民に対して真面目で信頼感のある印象を与える必要があります。派手な髪色は、そのイメージを損なう可能性があるため、厳しく禁止されています。
生まれつき髪の色が明るい場合でも、状況によっては黒く染めるよう指導されるケースがあります。頭髪検査も定期的に行われるため、「少しだけなら」という考えは通用しません。入校前には必ず黒髪に戻しておく必要があります。
茶髪はもちろん、光が当たると茶色に見えるような微妙な色合いも指導の対象となる可能性があるため注意が必要です。
禁止されるパーマ・マッシュ・センター分け
警察学校では、個性的または流行を取り入れた髪型は全面的に禁止されています。具体的には、パーマやマッシュ、センター分けといったスタイルは認められません。
これらの髪型が禁止される理由は、前述の通り、警察官としての品位を損ない、華美な印象を与える可能性があるためです。また、ツーブロックのように部分的に長さを大きく変えるスタイルも、奇抜な髪型と見なされ指導の対象となります。
以下の表に、認められる髪型と禁止される髪型の例をまとめます。
認められる髪型の例 | 禁止される髪型の例 |
【男子】 | 【男女共通】 |
・スポーツ刈り | ・パーマ(天然パーマは除く) |
・ベリーショート | ・カラーリング、脱色 |
【女子】 | ・ツーブロック |
・ショートボブ(襟足が襟にかからない) | ・マッシュスタイル |
・シニヨン(お団子) | ・センター分け(前髪が目にかかるもの) |
天然パーマ(くせ毛)については、清潔感が損なわれない範囲であれば認められることが多いですが、あまりに強いウェーブの場合は、縮毛矯正を検討するよう指導が入る可能性も考えられます。
警察学校での髪型の準備|面接から入校まで

- 警視庁の警察学校で求められる髪型とは
- 警察学校の髪型でロングヘアは可能か
- 警察官の面接でツーブロックは不利か
- 美容室でのオーダーとおすすめアイテム
- 女子は厳しい?ムダ毛処理も忘れずに
- まとめ:最適な警察学校の髪型とは
警視庁の警察学校で求められる髪型とは
首都を守る警視庁の警察学校においても、髪型の基本ルールは他の都道府県警察と大きく変わることはありません。最も重視されるのは、やはり「規律」と「清潔感」です。
警視庁は日本の警察組織の中心であり、その職員には極めて高い規範意識が求められます。そのため、警察学校の段階から、外見的な部分でも模範的であることが要求されるのです。
男子生徒は耳や襟足がすっきりとした短髪、女子生徒は顔周りの髪をしっかりと留めたショートヘア、あるいは低い位置でまとめたシニヨンが基本となります。髪の色が黒であることや、流行の髪型が禁止されている点も同様です。特別な規定があるというよりは、全国の警察学校で定められている基準を、より高いレベルで遵守する必要があると考えておくと良いでしょう。
警察学校の髪型でロングヘアは可能か
前述の通り、警察学校で女子生徒がロングヘアを維持することは可能です。ただし、それには厳しい条件が伴います。
ロングヘアが認められているのは、あくまでも「正しくまとめること」が前提です。厳しい訓練や団体生活の中で、毎日髪を完璧にセットする手間や時間を考慮する必要があります。少しでも崩れれば指導の対象になるため、精神的な負担を感じる人もいるかもしれません。
そのため、多くの女子生徒が入校を機に髪を短く切るという選択をします。ロングヘアを維持する場合は、毎朝時間をかけてセットする覚悟と、いつでも手直しできる準備が不可欠です。どちらのスタイルを選ぶにせよ、規定を遵守し、警察学校生徒としての自覚を持った髪型を心がけることが大切になります。
警察官の面接でツーブロックは不利か
警察官の採用面接において、ツーブロックの髪型は避けるのが賢明です。不利に働く可能性が高いと考えられます。
面接官は、受験者が警察官という組織の一員としてふさわしい人物かを見ています。公務員、特に警察官には、誠実で真面目、そして保守的なイメージが求められる傾向が強いです。ツーブロックは一部で流行のスタイルと見なされており、「軽薄」「個性的すぎる」といった印象を面接官に与えかねません。
面接では、減点される可能性のある要素を一つでも減らすことが合格への鍵となります。たとえおしゃれで清潔感があると感じていても、組織の規範を理解していないと判断されるリスクを冒す必要はありません。面接に臨む際は、誰が見ても好感を持つ、すっきりとしたオーソドックスな短髪が最も安全な選択です。
美容室でのオーダーとおすすめアイテム
入校前や面接前に髪型を整える際、美容室や理容室でどのようにオーダーすればよいか迷うかもしれません。失敗しないためには、具体的なイメージを伝えることが鍵となります。
美容室でのオーダー方法
- 男子の場合は、「警察官(または警察学校の生徒)のような髪型にしてください」と伝えるのが最も確実です。あるいは、「耳周りと襟足をすっきりと刈り上げて、前髪が眉毛にかからない長さにしてください」と具体的に伝えるのも良い方法です。
- 女子で髪を短くする場合は、「耳がしっかり見えて、襟足が制服の襟につかない長さのショートスタイルに」とオーダーします。ロングヘアを維持する場合は、カットよりもまとめやすさを重視し、毛量を調整してもらうと良いでしょう。
髪型維持のおすすめアイテム
男子生徒は、短い髪が伸びてきても清潔感を保つために、ジェルやワックスなどの整髪料が役立ちます。ただし、光沢が強すぎたり香りがきつかったりするものは避けましょう。
女子生徒にとっての必需品は、髪をまとめるためのアイテムです。
- 丈夫な黒色のヘアゴム
- アメリカピン、Uピン
- お団子用のシニヨンネット
- おくれ毛やアホ毛を抑えるためのワックスやスプレー
これらは、いつでも完璧な状態を保つために、常に手元に置いておくべきアイテムと考えられます。
女子は厳しい?ムダ毛処理も忘れずに
警察学校の規則は、特に女子生徒に対して厳しいと感じられる側面が多々あります。髪型だけでなく、化粧、ネイル、アクセサリーなどが全面的に禁止または厳しく制限されるためです。
このような厳格なルールの背景には、男女を問わず、警察学校の生徒は見た目に気を使うのではなく、勉学や訓練に集中すべきであるという考え方があります。
そして、髪型と同様に「清潔感」という観点から、ムダ毛の処理も大切な身だしなみの一つと見なされます。規則として明文化されているわけではありませんが、半袖の制服を着用した際に腕のムダ毛が目立つ、といったことがないよう配慮するのが一般的です。
これは、公の場に出る社会人としてのエチケットの範疇であり、周囲の学生も当然のように処理しているため、怠ると悪目立ちしてしまう可能性があります。髪型だけでなく、細部にわたる身だしなみへの意識が求められます。
まとめ:最適な警察学校の髪型とは

- 警察学校の髪型は清潔感と品位が最優先
- 男女ともに髪色は黒色が絶対のルール
- 染髪や脱色は一切禁止されている
- 男子の髪型は耳・眉・襟に髪がかからない短髪が基本
- スポーツ刈りやベリーショートが一般的
- 女子のロングヘアは低い位置でのお団子が必須
- お団子には黒色のネットやピンを使用する
- 女子のショートヘアは襟にかからない長さが基準
- 前髪やサイドの髪はピンでしっかり留める
- ツーブロックやパーマ、マッシュなどの流行の髪型は禁止
- 面接時も個性的・流行の髪型は避けるべき
- 美容室では「警察官らしい髪型」と具体的にオーダーする
- 整髪料やヘアピン、ネットなどのアイテムは準備しておく
- 女子は髪型以外の身だしなみも厳しく見られる
- ムダ毛の処理も清潔感を保つ上で大切